ささやかながらも、幸せで、健康的な、
   理想の住まいの形とは?



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一生という永い時の流れに対応し、
健康的で、快適で、家族の絆を大切にした、
くつろぎの住まいの形ってどのようなものでしょうか?

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一言で言ってしまえば、それは
∽∽∽∽ 家全体をひとつながりの大きな空間として捉えること ∽∽∽
一部屋一部屋細切れにしないことなのです。
以下はその方法と、理由です。

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    具体的なポイント( ● 印の九つ )

● 廊下と言われる通路専用スペースをつくらない。
  廊下によって、住まいを細切れにしないこと。
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● 階段は居間や食堂(L D)のスペースにとりこみ、
  玄関のみを独立させる。(温度差を作らない為にも)
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● 一階LDと二階のフリースペースを、吹き抜けでつなぐことで、
  1〜2階の縦方向をもひとつながりの空間に
する。

ハウスメーカーが勧める廊下のある細切れプランを、
建築主がすんなり受け入れられる理由の一つに、
暖房(冷)時の熱効率があると思います。
食事をするときは食事室だけ、居間にいるときは居間だけ、
なるべく狭く囲むようにして暖房するのが、経済的だと思われるのです。
でもこれは大きな勘違いで、これでは暖めている部屋にしか居れない事になります。
生活というのは、家中動き回ります。
居間から移動して和室や2階で過ごそうと思うと、居間の暖房を消し、
和室や2階を暖め直ししなければなりません。
この方が余程効率が悪いと言えます。
家全体をワンルームとしてつないでおくと、全体が暖まり、活発に動けます。
その為には一度暖めた空間を冷やさないよう断熱性の高い構造が必要となりますが。

ひとつながりの家の居間に、ストーブなどの暖房機を置き暖めると、
空気は上へ上へと上昇します。
吹き抜けの天井に付けたファンをゆっくりまわし(冬は上向き、夏は下向き)、
その暖かい空気を家中に循環させれば、効率的に一階も二階も暖めることが出来ます。
寝室も引き戸を開け放しておけば、ほんわり暖かなのです。
どうしても寒いときは補助暖房を使いましょう。
大昔の人々が、一つの焚き火を囲んで生活したように、一つの温もりを共有し、
家族がお互いに気配を感じながら、声を聞きながら暮らしたいものです。

冬の暖房とは逆に、夏を快適に過ごす工夫も必要です。
日本の夏は湿度が高く、本当に暑くてたまりません。夏バテしてしまいます。
日本伝来の住まいは、夏を快適に過ごすための工夫が成されてきたと言われています。
”住まいは夏を旨とすべし”と言われてきました。
深い軒、縁側、すだれ、障子、畳、又その間取りも、
これらは自然を排斥するのではなく、
調和の上に、日本という国土の中で、生み出された智恵です。
これら先人の残してくれた遺産に想いを馳せて、
良く味わって大切に次の世代に伝えていきたいものです。

これらすべてを我が家に取り入れることは出来なくても、
その智恵を用いることは出来ます。

日本の夏は、直射日光を遮り、北から南への風の通りを良くすることで、
涼しく過ごすことが出来るといわれています。

その為にも風が吹き抜けるように、壁を取り払いましょう。
(もちろん構造上必要な壁は残さなければなりませんが。)

通路専用の廊下は、それでなくとも限られたスペースなのに、
スペースの無駄遣いの上に、更にこの風の道を壁で遮断してしまう事になるのです。



それに何よりも、細切れに区切った小さな空間よりも、
視界の広い、大きな空間の方が、余程気持ち良く、
心もおおらかに、伸びやかになり、元気良く動きまわれます。

個室を作り出しているもう一つの理由には、
西欧文化への憧れがあったのかも知れません。
ドアを閉めれば完全にプライバシーの保てる住まいは、とても魅力的だったことでしょう。
皮肉にも、このプライバシーの確保された個室を子供達に与えたことに、
家庭教育が行き届かなくなったことの一因があるのですが。

玄関に造られた階段と廊下は、
冬にはその寒さを玄関から直接1階にも2階にも導き入れ、
それは温度差の大きい、危険で不快な住まいへと導いていることになります。
(その為に玄関を独立させておく方がよいのです。もしくは玄関ホールも温めましょう。)
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● 洗面所、浴室、トイレ、ユーティリティーも LD とつなげる。

高齢者がトイレや浴室で倒れるのは、部屋の温度差に依ることが多いのです。
もし、暖房を効かせていない寒い玄関ホールに造られていれば当然起こり得ることです。
プランの悪さが、家の中での事故の原因を作り出す事になります。
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● LD に隣接させて、和室(7帖大+押入+板の間)をつくる。

7帖というのは、6帖に1/4間幅(455@)の板の間を
長手方向につけた広さが最低限必要と思うからです。
もちろんこれに一間の押入と、床の間として使える一間の板の間もあるのが前提です。

引き戸を開ければ、居間と一体になるようにしておきましょう。

和室は、ある時は客間として、ある時は趣味の部屋として、
又ある時はゴロ寝のくつろぎの場として、フレキシブルに使えて非常に便利です。

又この和室は、高齢期にとても重要な意味を持って来るので、
出来れば浴室、洗面、トイレが近い方が良いのです。
特にトイレは隣接しているのが理想的です。
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● 住まいのコントロールセンターであるキッチンは、
  全体が見渡せる位置で、対面キッチン、又はオープンキッチンが望ましい。

これは炊事が孤独な作業とならないためでもあります。
炊事は家族みんなで分担して担い合いたいもの。
食事の用意は、助け合いの原点のような作業です。
キッチンには最新の設備機器を取り入れて、家事のお手伝いをしてもらいたい所です。。
食器洗浄乾燥機は、今は上から出し入れするタイプや抽き出しタイプのものもありますので、
実際にショールームで使い勝手を確認する事をお奨めします。
足元温風機は足の冷える主婦の温かい味方です。
又、ニースペースと言って、軽く腰掛けた状態で炊事が出来るように、
膝の入るスペースを確保したキッチンがあり、
これは通常の立ち仕事の時にも、腰と背中に負担のかかりにくい姿勢がとれるのでお奨めします。
キッチンの収納は多いにこしたことはありませんが、
雑然と詰め込んでは、いくらあっても足りません。(反省!)
調味料、鍋類、まな板、しゃもじ、箸などはどこに、
炊飯器やポット、トースター、電子レンジはどこに、食料品類はどこに置くかなど、
とことん考えてみる事は、楽しくもあり、又とても大切な作業です。
もう一つ、生ゴミ、空き缶、空き瓶、一般ゴミ、プラスティックゴミなど、
これらの置き場所を確保する事を、お忘れなく!(ゴミ問題は、家庭から!)
場所は、勝手口の外すぐそばで、これらを分別収納できるのがよいと思いますが、
台所にも一時置き場が必要です。
専門家から情報の提供とアドバイスを受けることをお奨めしますが、
それを吟味して取捨選択するのは住む人、使う人です。
まだ見ぬ空間を想像するのは難しいかも知れませんが、
日常の作業をイメージして掴み、自分で納得して決めましょう。
専門家と言えども、普段から炊事をしてない人に任せていると、
後から困る事になってしまいます。
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● 収納は各コーナー毎に造っておくと、片づけ易く、散らかりにくい。
  又大きな物の収納のために、納戸があった方がよい。

例えば、毎日発生する新聞紙、雑誌、ダイレクトメール、領収書等の置き場所は、LDK又はファミリースペース内にあると便利です。
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● ファミリースペースを是非造りたい。

これは一階の主婦コーナーを発展させ、大きくしたようなものです。
スペース的に無理がある場合、浴室、洗面所を二階にまわして確保したい。
又一階にどうしてもとれない場合は、二階の階段を上がった所をファミリースペースとしたい。
ここを吹き抜けによって、一階の居間と一つながりにします。

ファミリースペースは、家族が一緒に遊び、学び、家事をし、パソコンをするコーナーなので、少々散らかっていてもOK です。


個室を作り出している、更にもう一つの大きな理由には、
受験期の子供に自室にこもって静かな環境の中、
集中して勉強してもらいたいという親の願いがあるのでしょう。

けれども子供達が自室で勉強するとは限りません。

それよりもファミリースペースで、家族がそれぞれする事が違っても、
一緒に、学び、読書し、作業し、やるべき仕事をすれば、誰も孤独になりません。
そういう中で、いつの間にか子供は親から色んなことを学んでくれるでしょう。


日本の戦後の家庭教育の問題点は、実は住まいのプランにも問題があったと言えそうです。

子供に勉強をやれと自室に追いやる住まいは、
今度は、自分たちの高齢期を孤独に追いやる住まいに他なりません。


生まれながらに、人間は孤独なもの。
せっかく家族を与えられ、共に生活しているのだから、
良い時も、悪い時も、励まし合い、支え合い、
その温もりを感じながら暮らしたいと思います。


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過ぎ去ってしまった今感じる事ですが、
子育て期はそんなに永い期間ではありません。
子育てとは、心配の連続であり、確かに大変ですが、
人生で一番華やかな時代、一番幸せな時でもあります。
子供達と共に過ごす一日一日を大切にして、
目一杯楽しんで過ごさなければ、あっという間に過ぎ去ってしまいます。
二度と繰り返す事のできない懐かしい日々です。

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あえて何故ファミリースペースが必要なのかと疑問を持つ方もいるでしょう。
居間、食堂、和室など、当然常に家族の為のスペースなので、
広義にはすべてファミリースペースと言えますが、
大量の書籍を収納出来る本棚を備えた、このコーナーを造っておかないと、
早晩家中が雑然としてきます。
その結果、”片づけなさい!”っと
いつも声を荒げてイライラするのが、主婦というものです。

インテリアにこだわり、お客様を招き、食事を楽しみ、
和室で生け花を活けてみる潤いのある生活をしようと思っても、
先ず片づけなければ出来ないことになり、せっかくの意欲は薄れてしまいます。
それが生活だ!という考えもあるでしょう。
ただ家庭の中にもコンピューターが入り込み、
その周辺機器もずいぶん多く、
とても居間の片隅に収容しきれるものではありません。
その為の関連書籍、ファイルなど多々発生してきます。
これらは家族全員が使用するものなので、
私はやはり居間や食堂の横にファミリースペースというものを
是非造る方が良いと思っています。
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● 子供部屋は最小の広さがあればよいし、
  幼いときには、開放して使うとよいでしょう。

子供部屋を小さくした分、それをファミリースペースにまわせます。
子供の為に個室を確保しておくのは、思春期の頃になると子供はプライバシーが欲しくなって来るので、その時の為なのですが、決して広いスペースは要らないと思います。子供自身が工夫して自分の個室とファミリースペースをうまく活用する事でしょう。

「高齢期を迎える為の住まいとは?」は次のページです。

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