綺麗な空が大好き
初めに
この文は、平成14年9月7日、那覇市国際通りで開催された<トランジットマイル社会実験>を踏まえて、私なりの事前学習をまとめさせていただく。
なお、本稿は、筆者の事前学習によるもので、勉強不足な点があるものの、そこは、筆者なりにまとめた予備知識的な要素である為、ご了承いただきたい。
街の環境
街は開発し、「都市」として成長していく。人間は生まれた時は4つんばいで歩いたが、やがて足で歩き、いろんなことを学習し、やがて成長していく。「街」もこれに合い通じる所が多いのではないかと私は思う。
私も実際幾つかの実在する地方都市を見てきたが、近年の不況によるものだろうか、商店街のあちこちでは「シャッター」が締まっている店舗が多く、近年では大型商業施設の台頭により、商店街の活性化は衰えていき、大型店舗が生き残ると言う現象になろうとしている。利用者は、電車のほか、バスやタクシー等の公共交通機関を使う人もいるが、実際はどうだろう?
大型店舗まで行くのに、車で利用する人が多いのが現状である。車で来る人はというと、私の推理ではあるが、「大きいもの(家具や家電系などが多い)を買うケースがあるが、買うものは人それぞれ、十人十色であるのが現状である。
車で大型店舗や会社などに向かう=車の数がそれだけ増える=信号待ちなど=交通渋滞を作る
このような悪循環が生まれ、車から出る排気ガス(いわゆる二酸化炭素)を排出する。これが空気を汚し、環境まで乱し、最悪の場合は地球環境の悪化にまでつながるのである。
筆者の住んでいる沖縄県を例に考えてみよう。
国土交通省が行った交通実態の調査によると、沖縄県の悪名高いノロノロ交通渋滞は、年間約1600億円の損失を受けているのだ。一家に2台あっても可笑しくないくらいな異常なほど増えるであろうマイカーは、沖縄県と云う名の首をしめる結果になるのだろうか?これでは振興策が車以外の交通機関をまるっきし無視しているのが現状である。
私情になってしまうかもしれないが、私はマイカーを持たない主義である。マイカーは、下手すれば人を殺せるし、又、自分で自分の首を締めるという両刃の剣である。そんな恐ろしいものを持つくらい情けは毛頭ない。だから、移動の時はもっぱら公共交通機関か、歩きである。それだけでも環境に優しくしているのだから、車にかかる税金や車検などの馬鹿みたいに掛かるお金は必要としないため。環境保護に貢献しているといえよう。
筆者案ではあるが、通勤・通学の時はマイカーを使わないで、公共交通機関を使ってみるのはどうだろう?沖縄県では、毎月1・20日を「ノーマイカーデー」と称しているが、実際の所、それでも車に頼っているのが現状で、これじゃ、「ノーマイカーデー」の意味がなくなってしまうし、最悪の場合は自然的に消滅してしまうかも知れないのが現状である。公共交通機関の利用=交通渋滞の緩和が、交通渋滞の緩和に繋がるのかもしれない。
車を持つと言うのは、確かに便利ではあるかもしれないが、交通弱者にとってはメリットは感じないのが現状である。車の数が増えると、渋滞は起こるし、沖縄県の公共交通機関である路線バスは、渋滞に巻き込まれ、これが路線バスの定時運転を阻害しているのが現状である。最近は、時間帯限定でバスレーンが設定している区間はあるものの、全体的には渋滞の解消にはなっていないのが現状である。
沖縄県の路線バス4社は、試験的にパーク&バスライドなるものをやったが、それでも渋滞が解消していなかったそうで、渋滞の解決の鍵にならなかったのが悔やまれる。なお、平成15年8月開業のゆいレールのおもろまち駅など一部の駅では交通広場を設ける事になっているが、個人的な意見だが、おもろまち駅周辺の土地に空き地があるのだが、そこの一部を駐車場にして、パーク&ライドを実施してはどうか?あと、安謝(あじゃ)高架橋下の駐車場とおもろまち駅を結ぶ無料シャトルバスを走らせてはどうだろうか?
車の運転は、心理的に負担が掛かるのが現状で、税金や車検などのほか、酒をのんで、飲酒運転で事故を起こし、取り返しのつかぬ結果になったと言う事はしばしばで、交通事故の原因のひとつであるのが現状である。
特に渋滞のひどいのが、那覇市の国際通りが典型的な例で、私も何度か路線バスで通った事があるが、渋滞がひどく、目的地に向かうのに、時間が掛かるなぁ、と感じたのが率直な気持ちである。那覇に行っても、渋滞のひどい国際通りを敬遠して、久茂地の国道58号線回りのバスで行ったほうが余計早く感じるのが、国際通りの渋滞のひどさが象徴しているのかもしれない。
トランジットマイルとは
こんな言葉を聞いて、「なんじゃこりゃ?」などとお思いの方は多いはずである。
ここでこの言葉の意味を解釈してみよう。
マイル=国際通りの別名で、奇跡の1マイルと呼ばれている。
トランジット=普段私たちがお世話になっているであろう、自家用車等の車を通行規制を行い、歩行者に十分考慮し、この区間は「ひと」とバスやRMモデルズなる模型雑誌で路面電車モジュールレイアウトが紹介され、一時期は「足かせ」と揶揄されてきたが、最近は地球環境に優しい、時刻などに正確などと評価が見直されてきている路面電車などといった「公共交通機関」だけが、通行を許されている商店街の事をさして言う言葉。
これらを足して作られた造語が、「トランジットマイル」のことである。
「国際通りを歩行者天国にしよう!」
国際通りから車などの交通機関を規制し、歩行者だけの国際通りにしようという趣旨で、国や沖縄県、那覇市や国際通りの商店街振興組合会等が結束し、年々客離れが進んでいる国際通りの活性化を図るという目的での実験である。この通りは、過去に1回だけ実験をしたが、評判良好の為の第2陣である。排気ガスだらけで汚れた空から解放し、綺麗で快適な商店街を演出しようと言う。実際はと言うと、手持ちの資料によると、無料シャトルバスを走らせたというが、この姿が、国際通りの本来の姿であり、理想的な風景なのかもしれない。
私はこのトランジットマイルやパーク&ライドなどには興味を持っており、公共交通機関とクルマとのあるべき付き合い方なのかもしれない。
沖縄県那覇市では、国際通りの慢性的な渋滞で公共交通機関の定時運行などに支障が出てきており、バスレーンこそは設定されてきているものの、でータイムに於ける交通渋滞だけでももはや限界に達してきているのが現状である。
そもそも国際通りとは、県都那覇における「顔」のような存在で長年親しまれてきているが、最近ではその役割が失いかけてきているのが現状である。
最近開発著しい那覇新都心や、郊外の北谷(ちゃたん)や那覇・小禄(おろく)等といった郊外地に大型店舗の対等と、それに付随する住宅の郊外化と流通手段の変化、沖縄特有の車社会の変化(これの影響で、路線バスの乗車率が朝夕以外では減ってきているのが現状で、路線見直しなどが深刻化してきているのが現状である)などの様々な要因により、中心市街地そのものの役割が衰退しようとしてきている。これが、今における国際通りの現状そのものである。
其れを重く見た国際通り商店街の店舗関係者は、このような非常に厳しい状況を打破し、那覇市国際通りの活性化を計り「奇跡」を呼び起こそうという願いを込めて、国際通りそのものを「トランジットモール」に転換と、平成15年8月10日に開業した「ゆいレール」をからみ、ゆいレールの駅と都市間における公共交通機関そのものを見直す必要性が出てきている。
この実現により、国際通りの慢性的交通渋滞の解消及び当該区間の環境改良と、活性化を改善できるいい機会であるが、私としては、国際通りを走る路線バスの運行区間の見直しが必要なのではと思う。
泊高橋〜安里〜松尾〜県庁北口(県庁前駅)
・久茂地(くもじ)ビジネス街経由(乗合バスに関して)
・23系統特急・急行バス及び124系統急行バスは松山交差点での左折を取りやめ、現在那覇市内線1・3・9系統のみ客扱いをしている久茂地バス停を活用(停車)し23系統の特急・急行は旭橋交差点を左折し那覇バスターミナルに入庫。124系統はそのまま直進し、旭橋を素通りし明治橋バス停に向かってもらよう改良する。
また、33・46系統に関しては、那覇市内の運行が非常にややこしいので、わざわざ大回りしなくてもいい。
33系統のみ久茂地ビジネス街経由に変更し、松山交差点で左折し県庁北口経由に変更。県庁北口から先は従来のコースを踏襲。
また、46系統については姫百合橋経由に変更してもらう。
・180系統に関して
180系統は首里駅から崎山の間を二重走行しているのがユニークである。これを国道329号線沿いの走行を取りやめ(その分を111・113系統に託す)てもらい、農業試験場入口〜真地(まあじ・ここから旭橋までは指定された停留所のみ停車)〜寄宮(よせみや)〜沖縄大学前〜国場〜壷川〜旭橋ルートに変更してみては?勿論この区間は主要停留所のみ停車で、それ以外は通過扱い。勿論、1日1往復しか運行されない123系統もこのルートに変更してもらう。
・泊大橋のバイパス活用(それ以外の車)
・那覇空港へ=那覇空港海底トンネルの建設構想があるが、其れの実現で路線バス以外は那覇空港方面へのバイパスルートとして泊大橋ルートの魅力と活用を!
ゆいレール古島駅〜安里交差点〜松尾〜県庁北口(県庁前駅)
当該区間の乗り入れを廃止し、当該区間へはゆいレールにシフトしてもらい、安里交差点を直進し、与儀十字路・那覇高校・沖縄県警察本部経由に変更する。ただし、糸満西原線は与儀十字路を左折して寄宮(よせみや)経由で旭橋に向かってもらう。
と筆者案であるが、如何なものか?
話を元に戻すが、実際に実験して、色んな人々に感想や意見を取り入れ、今後の実現に向けて反映する方針であり、実現に向けて改良を加えていくものと思われる。なお、詳細についてはこちらを御覧いただければ幸いである。
駅前の商店街の衰退と郊外型大型商業施設の台頭は、現実世界の日本そのものの象徴であり、駅前の本来あるべき姿を「衰退」していくものと言い切れる。
「弱肉強食」なる言葉があるが、まさにこのことなのかもしれない。
旧国鉄の地方駅でよく見かけた貨物施設が、その後使われなくなり、空き地が目dつという例が出てきているが、最近ではパーク&ライドでこれらの用地が活用される動きが見られてきている。実例ではJR北海道の札幌郊外やJR九州の大分エリアなどがいい例で、最近では竜王駅でのパーク&ライド設備を活用し、其れまで甲府どまりだった特急「かいじ」が、竜王まで運行区間が拡大されているのが記憶に新しい。
パーク&ライドについてここでまとめさせていただく。
そもそもパーク&ライドとは、先にも書いたが自家用車の発展や町の交通体系のバランスが失いかけてきており、交通渋滞を生み出す結果となり、公共交通機関の発展と定時運行に水をさすどころか、最悪の場合衰退のシナリオに進んでいくのではと非常に危惧されてきているのが現状である。
地方都市の場合を例に取ると、交差点や都心(町の中心部)やその入口、橋や踏切、交差点などでの交通渋滞などの様々な要因があるし、郊外エリアでは住宅地に於ける狭い道路や其れとリンクする道路での交差点における交通渋滞が目立ち、都心部の空洞化(いわゆるドーナツ化現象)や郊外部分の発展(大型店舗の建設など)等の現象を引き起こしている。
なお、余談ではあるが、モーニング娘。のミュージカル<モーニングタウン>は、商店街の衰退と郊外型級大型店舗の活性化及びその台頭を取り上げているが、このような現象を取り上げているのかもしれない。ドラマや舞台は、時には社会現象や風俗習慣などをしっかり見つめており、その時代のを象徴しているのは皮肉なのか、それとも、地方都市などにおける、空洞化現象の放置による警告そのものなのかもも知れない。
日本は度重なる交通渋滞により、道路の拡張などで交通渋滞を解決しようと躍起になっていた。しかし、これが余計ひどくなる事から傷口が余計酷くなる結果そのものである。其れと付随して環境汚染や交通渋滞・車の違法駐車等を招く結果となり、最近では高齢化社会や少子化現象などにより人口バランスが、今までとはかなり異なってきている事から、「21世紀型交通機関」のあり方を考えさせられるようになってきているのかも知れない。
ある一定の地域に駐車場を設定し、都心部へは電車やバス(公共交通機関)で入ってもらうということから、パーク&ライドが生まれ、自家用車と公共交通機関をリンクして、それらの「おつきあい」の考え方を改め、21世紀のあるべき姿にしようと期待したいものだ。ちなみに、これは既に欧米で普及しており、アメリカ・サンフランシスコやフランス・ストラスブールなどがその1例である。
筆者案であるが、パーク&ライドを活用した路線を2つ取り上げたい。
その1 JR京都・嵯峨野線(東海道・山陰本線)園部〜大阪
園部駅郊外にパーク&ライド駐車場を設定し、園部駅までは路線バスで入ってもらい、そこから直通の通勤快速で大阪まで乗り換えなしで結ぶ。
あと、八木駅にも似たような設備を駅の旧国鉄用地を活用し、パーク&ライドの機能を果たしてはどうか?
停車駅=園部・八木(駅構内の旧国鉄用地に駐車場を作り、無料で利用する)・亀岡・嵯峨嵐山・円町・二条・丹波口(梅小路の西短絡線を活用して東海道線に入り、向日町で外線に入る)・高槻・新大阪・大阪
この仰天ルートを見て、「何で京都駅を無視するんだ!!!」と怒りを感じる人は多いはず。確かにその通りだが、京都に直接向かうと、嵯峨野線ホームの配線関係や列車そのものの方向転換・運転手と車掌さんのエンド交換が必要となり、「速達性」を売りとする「通勤快速」に泥を塗ることになり、時間のロスを生じる事になる危険性が高い。よって、平日のみの運転で、土曜日・日祝日は運休せざるを得ない。
車両に関しては、223系を投入して快適な空間を提供する。
これらのネックはともかく、亀岡・園部エリア対大阪エリアの所要時間を更に減るのではと期待が高い。将来の姫路延長は勿論視野に入れてである。
なお、福知山・園部からパーク&ライドで特急を使う場合は駐車場の料金を無料化し、特急料金をそれに割り当てればいい。(要するに、駐車場利用者は特急券購入時に駅で駐車券を見せると特急料金が10%OFFで購入できるようにする)
その2 那覇新都心と沖縄県中部とのシャトル輸送
那覇新都心と沖縄県中部との公共交通機関はゆいレール開業と同時に進んできているが、個人的な意見としては、本数的にも極端に少ない路線も存在するわけで、必ずとも発展しきれていない、というよりはまだまだ力不足なのが現状である。
筆者案では、このようなシャトルバスを運行してみてはどうか?
北谷(ちゃたん)の大型駐車場にある大型観光バス停車スペースを、シャトルバスの停車スペースに転用し、国道58号線のバイパス部分(いわゆる宜野湾海浜エリア)を活用し、途中の沖縄コンベンションセンターの駐車場を中継点として活用し、那覇新都心まで乗り換えなしのダイレクト便を運行する。
なお、座席は着席整理券(100円)が必要で、要するにJRで実施しているライナー列車のような思想で運行する。
ちなみに、北谷とコンベンションセンターの大型駐車場をパーク&ライド駐車場として活用は可能であり、国道58号線の混雑緩和は多少よくなるものと思われる。
ゆいレールの恩恵のない北谷町美浜(観覧車がある)に大駐車場があるが、こんなに広い規模の駐車場があるのだから、これをパーク&ライドの拠点に活用できないのだろうか?野球場寄りに大型バスの駐車場があるが、それをパーク&バスライドの発着所に転用が利きそうだし、そこから那覇新都心(おもろまち駅)までをシャトルバス(急行バス扱い)で結べばいいのである。沖縄市方面からは223番などの直通便の他62番中部線を使って美浜まで出れば済む事である。(乗り間違え対策にも貢献できる)
停車バス停(案・上下とも。運賃は美浜アメリカンビレッジ南口〜おもろまち駅間利用の場合は400円を想定)
おもろまち駅・安謝橋・屋富祖・大謝名・大山・伊佐・北前・ハンビータウン前・美浜アメリカンビレッジ南口(北谷町営球場前)
話は多少それてしまったが、本題に入ろう。
パーク&ライドでこんな実例のひとつが最近になってあった事なので、ここで取り上げていただく。
京都のとある百貨店では、年間来客数約240万人のうちの1割が自家用車での来店(残り9割が電車やバスなどで来店するとか)で、その「自家用車での来店」の3割近くが隣の滋賀県からわざわざやって来る来店客である。
これによって、京都駅周辺の交通渋滞が激化、京都駅をキーとする路線バスの定時運行の足かせになってきているのが、その現状である。
そこで郊外からの来店客からに対し、草津駅近くの駐車場に車をとめて、草津から電車で来店してもらい、3000円以上買い物をすると駐車料金4時間分無料の駐車場利用券(約800円)がもらえるサービスである。
草津を選んだのは、駅から近く、一定した駐車スペースを確保できること、人口の伸びが急増してきていることからだそうで、他にも候補地は複数あったが、その土地の実状などを色々勘案して出した結論が草津である。
日本百貨店協会は「こんなことは、今まで聞いたことがない取り組みでまさに「前代未聞」としか言いようがない!!!」と愕然としている。(京都新聞2003・9・27)とあるが、このようなことを思いつくのはやはり、実際営業してみて積もりにつもった厳しい実状と悩みが、このような結論に達しているかもしれないし、パーク&ライドを上手く活用した例の一つなのかもしれない。
終わりに
海外に目を向けると、東南アジアやオセアニアでは気軽の導入されていることを見ると、わが国日本が如何にトランジットモール・パーク&ライド後進国であることが痛感させられる。
今後のわが国の新しい街づくりにおける地域活性化の新たな「宿題」ができたことにより、どう考えていくことだろうか。
百貨店の来客や、商店街や観光地の活性化、さらには、電車やバスなどといった公共交通機関がどう絡み、その町ならではのトランジットモールやパーク&ライドが生まれるのか、また、地域活性化の新たな「起爆剤」になることを祈りこのコラムの結びとさせていただく。
(なお、11月に開催されたトランジットマイル社会実験に関しては、後日まとめさせていただく)
参考文献・サイト「まちづくり関連用語集」、京都新聞2003・9・27ニュース、江ノ電HP「パーク&ライド」関連、交通とまちづくりのレシピ集
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